こんにちは。
今回は2025年10月に読んだ本の読書記録です。
10月は合計で8冊を読みました。
その中から特に印象に残った4冊を紹介します。
読書記録として振り返りながら、それぞれの本から感じた気づきや考えたことをまとめました。
1冊はコミックですが、心に残る作品だったので一緒にまとめています。
読んだ本一覧(全8冊)
- 没入読書(著者:渡邊 康弘さん)
- なぜ働いていると本が読めなくなるのか(著者:三宅 香帆さん)
- 増補改訂版 スマホ時代の哲学 なぜ不安や退屈をスマホで埋めてしまうのか(著者:谷川 嘉浩さん)
- デコちゃんが行く:袴田ひで子物語(コミック/著者:いのまちこさん)
- 咒(まじない)の脳科学(著者:中野 信子さん)
- モモ(著者:ミヒャエル・エンデ)
- 透析を止めた日(著者:堀川 惠子さん)
- 日本語界隈(著者:川添 愛さん、ふかわりょうさん)
『デコちゃんが行く:袴田ひで子物語』(著者:いのまちこさん)
弁護士芸人のこたけ正義感さんが紹介していたことで興味を持ち、読んだ作品です。
袴田事件を題材に、袴田巌さんを支え続けるお姉さん・袴田ひで子さんの半生が描かれています。
特に印象的だったのは、巌さんがまだ釈放されていない段階で「一緒に住めるように」とローンを組み、マンションを建てたというエピソードです。
その行動力と信念に感銘を受けました。
この本をきっかけに袴田事件について調べてみると、「冤罪王」と呼ばれた警察官の存在や、内部告発した警察官の話など、知らなかった歴史に触れることができました。
胸が痛くなる内容もありましたが、知らなかったことを知れてよかったと感じた1冊です。
『咒(まじない)の脳科学』(著者:中野 信子さん)
「咒(まじない)」とは「おまじない」や「呪い」を意味します。
中野信子さんの本は何冊か読んだことがありますが、今回も非常に興味深い内容でした。
「人はコストを払ってでも、誰かが罰を受けるのを見たい」――そんな人間の心理を示す実験が紹介されています。
この話を読んで、「週刊誌を買う心理」や「SNSで炎上が広がる理由」が少し理解できた気がしました。
脳の構造がそうした傾向を持つとすれば、自分でブレーキをかけるのは難しいものです。
改めて、SNSと適度な距離をとることの大切さを感じました。
『モモ』(著者:ミヒャエル・エンデ)
50年前に書かれた有名な児童文学作品です。
YouTubeで20代の方が紹介しているのを見て、「昔の本を若い人が紹介していて気になる」と思い手に取りました。
昔の本は「時代背景が違って共感しにくい」と感じることが多いのですが、『モモ』は違いました。
特に印象に残ったのは、時間を節約しようとするほど心の余裕を失う人々の描写です。
これは現代社会にも、自分にも当てはまると感じました。
「それでいいの?」と、「時間」について問いかけられたような気がします。
50年前にこのテーマを描いたエンデには驚かされました。
『透析を止めた日』(著者:堀川 惠子さん)
こちらはノンフィクション作品です。
著者のご主人が透析治療を受け、亡くなるまでの記録と、透析医療の現場の課題が描かれています。
読む中でまず感じたのは、「内臓を大切にしよう」という単純ながら強い思いでした。
透析の過酷さを知ると、健康のありがたさを痛感します。
また、「透析を続けるかやめるか」をめぐる葛藤は、安楽死を考えることにもつながると思いました。
元気なうちに終わりを決めたいという思いと、ぎりぎりまで生きたいという願望の葛藤――。
自分がこの葛藤に悩む日が来ないことを願いますが、考え続ける価値があるテーマだと思いました。
おわりに
10月は漫画から哲学、ドキュメンタリーまで幅広く読んだ1カ月でした。
どの本にも共通していたのは、「人間の強さと弱さ」に向き合うテーマです。
特に『デコちゃんが行く』では「支える力」、『咒の脳科学』では「良くないことをしてしまう人の心の仕組み」、『モモ』では「時間の本質」、『透析を止めた日』では「生き方の選択」について考えさせられました。
これからも心に残る本を中心に読書記録を続けていきます。
この記事が、誰かの次の一冊選びや読書感想の参考になればうれしいです。

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