【読書感想】死なないノウハウ|いざという時のために事前に社会保障について学ぶ

生活保護を受ける人 読書

みなさん生活保護の受給を考えたことはありますか?

最近「死なないノウハウ 著者:雨宮処凛(あまみや かりん)さん
という本を読みました。
本屋さんでたまたま見かけたのですが、「すごいタイトルだな」と思って手にしました。

この本は「この人におすすめ」と書くのが難しいです。
なぜならみんなに読んで欲しいからです。
社会保障のことが書かれているのですが無縁の人はいないと思います。

概要|困窮してもなるべく死なないようにする本

社会保障で助かる人

この本は「死なない」ことがテーマですが、
体の健康を保って死なないようにする本ではなくて
病気や失業などなんらかの理由でお金に困った時に死なないようにする本です。

困窮した時に使える制度、社会保障を紹介してくれています。
例えばみなさんが知っている生活保護や、
病気や怪我で仕事ができなくなった時にもらえる疾病手当金などです。

また、困窮した時に支援してくれる団体なども紹介しています。

そして「行政のこの対応どうなの?」というような、
行政とのやり取りで実際に起きそうなことに対する具体的な解決策も教えてくれています。

「〇〇されたらそれは労災隠し」という部分があるのですが、
これは知らなければ自分は引っかかるだろうと思います。

他にも
「生活保護の相談で行くと話だけ聞いてあしらわれてしまうので、『相談』ではなくはっきりと『申請します』と言う」など具体的な行動も書かれています。

生活保護の申請をさせないようにする窓口での水際作戦は聞いたことがありましたが、
その対策は知りませんでした。

健康系や投資などでお金を増やして生活で困らないようにしようという本はたくさんありますが、
困窮した厳しい状況でもなるべく苦しまないようにしようという本
個人的にあまり見たことがなかったのでとても興味が持てる内容でした。

著者の雨宮処凛さんは名前は知っていたのですが、作品を読んだことはありませんでした。
雨宮さんは生活困窮者を支援する活動を長くされていて、それに関連する本も他にも出していました。

印象に残った点|困窮する人が生まれる構造的な問題に触れている

何が何だかわからない人

制度のことだけではなく、
困窮する人が生まれてしまう背景や制度が実際に知られていないことなど構造的な問題に触れているのもよかったと思いました。

今は、
「制度があっても、知られていなくて使われていない。しかも、正しい窓口で申請しないと使うことができない」という状況だそうです。

確かに困窮することがなければ生活保護のことなど調べることはないです。
かといって実際に困窮すれば追い詰められて、
自分で調べて必要なものを持って正しい窓口に行くという冷静な判断も難しくなると思います。

なので困窮する前にこの本を読めてよかったと思いました。
この「死なないノウハウ」は990円なので、それで死ななくて済むなら安いと思います。

こんな人におすすめ|たくさんの人に読んで欲しい

手を繋ぐ老若男女

書かれている内容で無縁の人はいないと思うので、たくさんの人に読んでほしいと思いました。

この本を読めば社会保障に関する制度を知ることができますし、
他にも親の介護が必要になった時のことなども書かれていて、
それもどこに相談すればいいか具体的に書かれていました。

また、友人や周りで困っている人にアドバイスができるようにもなります。
苦しんでいる人に周りのサポートは不可欠だと思います。

この本を多くの人に知ってもらいたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!
コメントいただけると嬉しいです!

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