今回紹介する本は、立川談慶さん著の『ビジネスエリートがなぜか身につけている 教養としての落語』です。
著者の談慶さんは、あの立川談志さんのお弟子さん。
落語の歴史や背景だけでなく、「もし落語を聴くならこの落語家」という具体的なガイドも書かれており、落語初心者や興味を持ち始めた方にぴったりの本です。
自分が落語に興味を持ったきっかけ
自分が落語に関心を持ち始めたのは2020年ごろです。
年に1回ほどですが、公演にも足を運んでいます。
きっかけは頭木弘樹さんの『絶望名言』という本でした。
著者の頭木さんが「絶望している時に落語を聴くようになった」と書いていて、そこから落語に惹かれるようになったのです。
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実際に観に行ったのは、談慶さんと同じく立川談志さんのお弟子さんである立川談春さん。
好きなドラマに出演していたことをきっかけに公演があるか調べたら、仙台での公演が近い日程であったので観に行きました。
以来、書籍を通しても落語について学ぶようになりました。
吉田茂とマッカーサーのユーモアあふれるエピソード

本の中で特に印象に残ったのは、総理大臣・吉田茂とGHQマッカーサーのやりとりです。
吉田茂は戦後復興を支えた立役者でありながら、ユーモアに富んだ人物でした。
マッカーサーが彼を気に入ったのも納得です。
どんな内容か本書を読んで欲しいのですが、本書で書かれている会話の機転の良さに「こんな言葉を咄嗟に言える吉田茂はすごい」と感じました。
そしてそんな吉田茂が愛していたのが落語。
現代でも小泉進次郎さんが落語好きで、演説力に定評があるのも偶然ではないように思えます。
やはり落語には、ユーモアや話術を鍛える力があるのだと感じました。
落語が教えてくれる「人間の弱さ」と「受け入れる力」

落語に登場する人物は、失敗ばかりする人たちです。
酔っ払って失敗したり、勘違いして騒動を起こしたり。
でもその「ダメな部分」を描き、笑いに変えて受け入れているのが落語の魅力だと思います。
だからこそ、人生がうまくいかない時や元気が出ない時に聴いてみると、不思議と力をもらえるのではないでしょうか。
落語は「失敗しても大丈夫だよ」と背中を押してくれる存在だと感じました。
まとめ|落語を知るきっかけにおすすめの一冊

最近では『あかね噺』(少年ジャンプ連載)など、漫画でも落語が題材になっています。
M-1審査員で有名な立川志らくさんも落語家です。
こうして振り返ると、落語は意外と身近なところに顔を出しています。
私自身も落語に触れるきっかけは落語がテーマの本ではありませんでした。
立川談慶さんの『教養としての落語』は、落語を知る入口としてもぴったりだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
感想やコメントをいただけると嬉しいです。



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