今回紹介する本は、佐藤友美さん著『書く仕事がしたい』です。
タイトルからも分かる通り、ライターを目指す人に向けた一冊ですが、単なる文章術の本ではありません。
扱われているのは「ライターとしてどうキャリアを築くか」「仕事をどう得ていくか」といった実践的な内容です。
著者の佐藤友美さんが出版に至った理由のひとつは「ライターのキャリア本が少ない」からとのことです。
文章の書き方に関する本は多くありますが、仕事の進め方やキャリア設計に焦点を当てた本は珍しいと感じました。
ライターを志す人にとってはもちろん、他の職業の人でも役立つ部分が多く、「仕事の本質は共通する」と気づかせてくれる本です。
わかっている感を出す大切さ

印象的だったのは「わかっている感を出す」という話です。
佐藤さんはインタビューをする際、必ず相手のことを調べ、相手に「この人は自分のことを理解している」と思ってもらえるよう工夫するそうです。
そうすることで、相手が飽きてしまっているような話題ではなく、普段語られない新しい話を引き出せるのです。
これはインタビューに限らず、あらゆる仕事に当てはまります。
自分自身も依頼を受けた時に「〇〇のために必要という理解で合っていますか?」と確認することがあります。
こうすることで「ちゃんと理解してくれている」と安心してもらえるのです。
「ここまでは理解しています」と示すことは、相手が話しやすくなるだけでなく、信頼関係を築く第一歩だと感じました。
良くなかった部分を積極的に聞く

もうひとつ心に残ったのは「仕事の相手にどこが良くなかったかを聞く」という姿勢です。
普段の仕事では「気になるけどわざわざ指摘するほどではない」という小さな不満が溜まりがちです。
それが積み重なると大きなトラブルにつながることもあります。
だからこそ、自分から「改善点があれば教えてください」と聞くことが大切だと佐藤さんは説きます。
これにより、相手は気軽に意見を言いやすくなり、自分では気づけなかった課題を発見できる。
成長の機会を自ら作り出す姿勢に感銘を受けました。
否定的なコメントとの向き合い方

ライターやSNS発信をする人なら避けて通れないのが、否定的なコメントです。
佐藤さんは「どう向き合うかを事前に決めておくべき」と書いていました。
この部分は自分自身も共感しました。
自分もSNSで発信をしていて、否定的なコメントに遭遇することがあります。
そのときは、単なる悪口のようなコメントは気にしません。
一方で、論理がある意見であれば「受け止めて改善するかどうか」を冷静に判断します。
これはライターに限らず、多くの人が参考にできる考え方だと思います。
まとめ

『書く仕事がしたい』は、ライターを目指す人だけでなく、仕事に取り組むすべての人に役立つヒントが詰まった本でした。
特に印象に残ったのは、
- 相手に「わかっている感」を伝えること
- 良くなかった部分を自ら聞きに行くこと
- 否定的なコメントとの付き合い方を決めておくこと
どれも仕事の場面で今日から実践できる内容です。
ライターや副業ライターを考えている人はもちろん、キャリアや働き方に悩んでいる人にもおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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