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【読書感想】『13歳からの地政学』|物語形式で学ぶ国際情勢の入門書

「13歳からの地政学」感想 読書感想

今回紹介する本は、田中孝幸さん著『13歳からの地政学―カイゾクとの地球儀航海』です。

みなさんは「地政学」という言葉を聞いたことがありますか?

地政学とは、国際政治や国際情勢を“地理的な条件”から考える学問のことです。

大学に「地政学科」という専攻はありませんが、国際政治学や地理学が近い分野にあたります。

普段の生活で耳にする機会は少ないものの、国際情勢を理解する上では欠かせない考え方です。

例えば、2022年のロシアによるウクライナ侵攻。

このような国際的な動きも「なぜその国がそう行動したのか」を読み解く視点が地政学です。

本書は物語形式で進み、主人公の少年と妹、そして彼らに地政学を語るアンティーク店の謎めいた男が登場します。

難しそうなテーマですが、小説のように楽しみながら学べる構成になっていて、入門書として最適だと感じました。

アメリカが「超大国」と呼ばれる理由

アメリカ大統領

本書で印象的だったのは「なぜアメリカが世界一の超大国なのか」という説明です。

貿易に欠かせないのは海上輸送。

実は国際貿易の9割以上が船で行われているそうです。

つまり“海を制する国が世界を制する”ということになります。

アメリカは世界各地に軍艦を展開し、海軍に毎年10兆円規模を投じています。

軍事費全体でも世界1位を誇り、他国と争いが起きても圧倒的に有利です。

だからこそ「アメリカには逆らえない」と言われるわけです。

海底ケーブルと情報戦

海底ケーブル

さらに、海を制することには別のメリットもあります。

それが「海底ケーブル」。

インターネットをはじめ国際的な情報のやり取りの大半は、この海底ケーブルを通っています。

アメリカは世界で最も多くの海底ケーブルを保有しており、過去には他国の首脳の通信を盗聴していたことも報じられました。

抗議を受けても制裁を受けなかったのは、まさにアメリカが超大国だから。

こうした事実を知ると「力がある国は何をしても許されてしまうのか…」と考えさせられました。

本を読んで広がった学び

ここではアメリカの話を中心に紹介しましたが、本書にはアフリカや中国に関する地政学的な視点も描かれています。

内容のほんの一部しか触れていませんが、自分の知らなかった世界がどんどん広がっていく感覚がありました。

漫画でも学べる地政学

漫画

実は地政学をテーマにした漫画もあります。

それが田素弘さんの『紛争でしたら八田まで』です。

主人公の女性が、地政学の知識とプロレス(!)で世界各地の争いを解決していくというユニークな作品。

各国の食文化も丁寧に描かれていて、学びつつ楽しく読めます。

漫画アプリやAmazonで無料公開されていることもあるので、気軽に試せるのも魅力です。

まとめ

新聞を読む人

『13歳からの地政学』は、地政学の入門として非常に読みやすく、国際情勢を理解する入り口になる一冊です。

あわせて漫画『紛争でしたら八田まで』も読めば、楽しみながら知識を深められると思います。

地政学に興味がある方や、世界のニュースをもっと深く理解したい方におすすめです。
ぜひ手に取ってみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました。
感想やコメントをいただけると嬉しいです!

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