今回ご紹介する本は、「すごい毒の生きもの図鑑 わけあって、毒ありです。」(監修:船山信次さん/絵:ウラケン・ボルボックスさん)です。
タイトル通り、毒を持つ生物や植物を幅広く紹介してくれる一冊です。
イラストつきなので、小さなお子さんでも図鑑のように楽しく読めます。
また、身近にある危険な植物――たとえば、散歩中に飼い犬が口にしてしまう木の実――まで掲載されているのが特徴です。
一点だけ注意があります。
2020年に大ヒットした漫画『鬼滅の刃』のキャラクター「胡蝶しのぶ」に関する軽いネタバレがこの本には含まれています。
気になる方はその部分だけ読み飛ばすのがおすすめです。
毒は意外と身近にある

「毒」と聞いて思い浮かぶのはフグ、毒キノコ、ヘビなどでしょう。
ですが、この本を読んで驚いたのは「ウナギ」や「アナゴ」にも毒があること。
さらに身近な植物、アジサイまで毒を持っていると知って衝撃を受けました。
食べると危険!アジサイの毒

アジサイは子どもの頃から見慣れた植物ですが、実は食べると吐き気を引き起こすことがあります。
2008年には、茨城県の飲食店で料理の飾りに使われたアジサイを食べた人が、めまいや吐き気を起こす事故が報告されています。
普段は食べる機会のない植物ですが、料理に添えられていたらつい口にしてしまうこともあり得るのが怖いところです。
串にしただけで死亡事故?キョウチクトウの危険性

さらに危険なのが「キョウチクトウ」という植物。
海外では、この枝をバーベキューの串として使ったことで、毒が食材に移り複数の死亡事故が発生しました。
しかもキョウチクトウは日本にも分布しています。
2017年には香川県で、小学生が葉を口にして吐き気や頭痛を起こす事故も起きました。
全体に毒を含み、燃やした煙を吸っただけでも命の危険があるほど危険性が高い植物です。
知識が命を守る

このように「知らなかったからこそ起きる事故」が少なくありません。
本書では植物だけでも40種類以上の毒を紹介しており、すべて覚えるのは正直難しいです。
そこで私が学んだことはシンプル。
「知らないものは警戒し、むやみに触れない」
これが最も大切だということです。
動物には「噛まれるかも」と自然に警戒しますが、植物だと油断して触ってしまいがち。
だからこそ「毒は身近に潜んでいる」と意識しておくことが、事故を防ぐ第一歩だと感じました。
読んでいて印象的だった生きもの

本の中で特に気になったのはカニの一種「スベスベマンジュウガニ」と、植物の「ギンピーギンピー」です。
ユニークな名前に惹かれて読み進めましたが、毒性は本物。
思わず家族や友人に話したくなるインパクトがありました。
まとめ

『すごい毒の生きもの図鑑』は、知識として役立つだけでなく、読み物としても面白い一冊です。
「身近に潜む危険を知っておきたい」方や、「子どもと一緒に楽しく学びたい」方にもおすすめします。
ぜひ手に取って読んでみてください。
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