死なないノウハウ

読書

みなさん生活保護の受給を考えたことはありますか?

最近「死なないノウハウ 著者:雨宮処凛(あまみや かりん)」という本を読みました。
本屋さんでたまたま見かけたのですが、
「すごいタイトルだな」と思って手にしました。

そして最近買って読みましたので感想を書いていきたいと思います。

余談ですが、この本の発売は2024年の2月で
自分が本屋さんで見かけたのは2024年10月でした。
新しいわけではないのに確か目立つような置き方をされていました。
話題になってる様子もないので、
なぜ目立つところに置かれていたのか今でも気になってしょうがないです(笑)

困窮してもなるべく死なないようにする本

本題に戻りまして、
この本は「死なない」ことがテーマですが、
体を健康に保って死なないようにする本ではなくて、
病気や失業などなんらかの理由でお金に困った時に
死なないようにする本です。

困窮した時に使える制度、社会保障を紹介してくれています。
例えば生活保護や疾病手当金などですね。

また、支援してくれる団体なども紹介しています。

そして、
「行政のこの対応どうなの?」というような
実際に起きそうなことに対する解決策も教えてくれています。

「〇〇されたらそれは労災隠し」という部分があるのですが、
これは知らなければ自分は引っかかっただろうと思います。

他にも
「生活保護の相談をしに行くと話だけ聞いてあしらわれてしまうので、
『相談』ではなくはっきりと『申請します』と言いましょう。」
など具体的に書かれています。

生活保護の申請をさせないようにする
窓口での水際作戦は聞いたことがありましたが、
対策については知りませんでした。

健康系や投資などで死なない、苦しまないようにしようという
本はたくさんありますが、
困窮した厳しい状況でもなるべく苦しまないようにしようという本は
個人的にあまり目にしたことがなかったので
とても興味が惹かれ買って読みました。

著者の雨宮処凛さんは名前は知っていたのですが
作品は読んだことはありませんでした。

雨宮さんは生活困窮者を支援する活動を長くされていて、
それに関連する本を他にも出していました。

支援活動をする前に若い時にしていたことが書かれていたのですが、
すごい経歴だなと思った部分もありました。

困窮する人が出てくる構造的な問題に触れているのがよかった

この本を読んで思ったのは、
実際に使える制度のことだけではなく、
困窮する人が生まれてしまう背景や
制度が実際に知られていない、使われていないなどの
構造的な問題に触れているのもよかったということです。

今は、
「制度があっても、知られていなくて使われていない。
しかも、正しい窓口で申請しないと使うことができない」
という状況なんだそうです。

確かに、困窮することがなければ
生活保護のことなど調べることはないですよね。

かといって困窮すれば焦って冷静ではないと思うので、
自分で調べて必要なものを持って正しい窓口に行く
という判断もできなさそうです。
想像できないくらい切羽詰まってる状況だと思うので。

困窮する前にこの本を読めてよかったと思いました。
この「死なないノウハウ」は990円なので、
それで死ななくて済むなら安いと思います。

ベーシックインカムを導入してほしい

あとこの本を読んで個人的に思ったことは、
ベーシックインカムを導入してほしいということです。

条件も生きてるなら貰えるということであれば、
手続きも簡単で窓口の人も楽になると思います。
行政側の人的リソースも足りないということもあるので、
申請される側にとっても楽な方法を選んだ方がいいのではないかと思います。

もちろん外国籍の人には与えないなどのハードルは必要ですし、
予想される犯罪への対策も必要です。

制度や手当をいくつ用意しても
知られていなくて使っている人もいないなら、
それは作った意味がないと思います。

行政が「自分たちはやるべきことやってますよ」という
アリバイ作り、アピールのために作ったのではないかと、
思ってしまします。

行政のアピールでいうと、
一つ思い出すことがあります。

2021年にメンタリストのDaiGoさんが
「ホームレスの命はどうでもいい」
というような発言をして炎上しました。

その炎上の後で厚生労働省がX(旧:Twitter)で
「どなたでもためらわずに相談に来てください」
というような投稿をしていました。

その投稿を見た時は、
「水際作戦やってるじゃん。何言ってるの?」と思いました。
「自分たちはやるべきことやってますよ」という
アピールをしたいだけだとこの時も感じました。

書かれている内容で無縁の人はいない

話はそれてしまいましたが、
この本を読めば社会保障に関する制度を知ることができますし、
その情報に触れることで社会保障に対する
自分なりの考えを持つきっかけにもなる本になると思います。

他にも、
親の介護が必要になった時のことなども書かれていて、
それもどこに相談すればいいか具体的に書かれています。

書かれている内容で無縁の人はいないと思うので、
ぜひ読んでほしいと思いました。

最後までお読みいただきありがとうございました!
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ではまた!

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