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ネタバレあり|映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』感想|面白かったけど少し物足りないと感じた理由

プロジェクト・ヘイル・メアリー その他

原作が面白すぎると、映画への期待が自然と大きくなってしまいます。

映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』も、まさにそうでした。

2026年3月に公開された本作を、映画館で観てきました。

観に行ったきっかけは、原作小説がとても面白かったからです。

原作を読み始めたときの感覚は、今でも覚えています。

物語の冒頭は、「今どういう状況なんだろう?」と疑問が浮かぶような始まり方でした。

その“分からなさ”から、気づけば最初から一気に引き込まれていました。

そして読み進めるにつれて、主人公がどんな状況に置かれているのかが少しずつ明らかになっていく。

この「だんだん分かっていく構造」も、とても面白かったです。

だからこそ、映画にも大きな期待をしていました。

そして実際に観てみて感じたのは、面白かったけれど、どこか物足りなさも残ったということでした。

映画は期待しすぎたかもしれない

雑誌を読む人

原作があまりにも面白かったからこそ、映画にも大きな期待をしていました。

ただ正直に言うと、映画は「すごく面白い」とまでは感じませんでした。

理由の一つは、人間的な描写の物足りなさです。

グレース博士が悩む姿や葛藤、そういった内面の部分を、もう少し描いてほしかったと感じました。

同じように、上司であるストラットについても、彼女の人間的な側面や背景はあまり描かれていません。

もちろん原作は長編なので、すべてを映像化するのが難しいと思います。

それでも、原作で強く印象に残っていた部分が削られていたことに、少し物足りなさを感じました。

ストラットの「覚悟」をもっと見たかった

覚悟をする女性

特に印象に残っているのは、ストラットの覚悟です。

原作では、

  • プロジェクトに人生をすべて賭けていること
  • 地球が救われても、自分は“助からない”立場であること

が描かれていました。

ここでいう「助からない」というのは命の話ではなく、プロジェクトを実行するために無茶な判断を重ねた結果、終了後に世界中から責任を問われ、訴えられる立場になるという意味です。

それでも彼女は、地球を救うことを選ぶ。

この覚悟がとても印象的で、だからこそ映画でもその部分を見たかったです。

映画ではそこがあまり描かれていなかったため、少し物足りなさを感じました。

それでも印象に残った“優しさ”

歌う女性

一方で、映画ならではの良さもありました。

例えば、ストラットが「Sign of the Times」を歌うシーンです。

このシーンは原作にはありませんが、彼女のどこか柔らかい一面や、優しさのようなものが感じられて印象的でした。

「Sign of the Times」はイギリスの歌手であるHarry Styles(ハリー スタイルズ)の楽曲です。

今回初めて聴いたのですが、とても良い曲で、映画を観終わったあとすぐに調べてしまいました。

この曲に出会わせてくれたこの映画には感謝しています。

ストラットは「嫌な存在」なのか

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の中でも印象的なのが、ストラットがグレース博士を無理やり宇宙船に乗せる場面です。

この場面について、「すごく嫌だった」という感想を見かけました。

ただ、自分はそうは思いませんでした。

もちろん、「個人の意思を無視している」という意味では、正しい行動とは言えません。

ですが同時に、これは「人類全体を救うための判断」でもあります。

ここで感じたのは、「全体にとっての正しさ」と「個人にとっての正しさ」は違うという点です。

ストラットの行動は、個人にとっては正しくない。

そしてそのことを、ストラット自身も理解していたはずです。

それでも彼女は、地球全体にとっての正しさを選んだ。

その選択に、ストラットの覚悟が強く表れていると感じました。

だからこそ、この場面はとても印象に残っています。

映画では描かれなかったグレースとストラットの激しい口論

悩む男性

映画では描かれなかった場面ですが、グレース博士が宇宙船に乗せられる場面での彼の言葉が、原作では特に印象に残っています。

「船をめちゃくちゃにしてやる!」「プロジェクトもぶち壊してやる!」

このセリフを聞いたとき、「グレースにそんなことはできないだろう」と感じました。

それでも彼は、そう言わずにはいられなかった。

理屈ではなく、感情が一気にあふれ出た瞬間だったのだと思います。

また、原作ではこの場面で、ストラットがグレースに対して「あなたはそんなことはしない」と言うシーンがあります。

この一言からは、彼女がグレースを単なる駒としてではなく、信頼していた存在として見ていたことが伝わってきます。

映画ではこのやり取りが描かれていなかったため、グレースとストラットの関係性が少し伝わりにくくなっていたように感じました。

ここが描かれていれば、「ストラットがグレース博士を無理やり船に乗せたことが嫌だった」と感じた人の印象も、また違ったものになっていたのではないかと思います。

最後に

読書

原作と映画では、描かれ方に違いがあります。

物足りなさを感じた部分もありましたが、映画ならではの良さも確かにありました。

映画を観て興味を持った方は、文庫版も発売されているので、原作も手に取ってみてほしいです。

冒頭でも書きましたが、私は原作をとても楽しめましたし、読んでよかったと感じています。

原作では、今回触れたストラットやグレースの描写もより深く描かれているので、その違いも含めて楽しめると思います。

グレースが最後に自分の意思で行動していく姿も印象的でした。

原作については別の記事でも感想を書いていますので、もしよければそちらもご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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